IllustratorCS5からPDF/X-4データの作成方法【マツオ印刷】

IllustratorCS5からPDF/X-4データの作成方法

■IllustratorCS5からPDF/X-4データの作成方法

Macintosh版イラストレーターCS5において、A4規格［210ミリ（W）×297ミリ（H）］の新規ドキュメントを作成し、天地左右に3ミリの裁ち落としが付いたPDF/X-4データ［216ミリ（W）×303ミリ（H）］を作成する方法を解説いたします。

●新規ドキュメント設定

ページサイズ	A4規格［210ミリ（W）×297ミリ（H）］
方　　　向	縦
裁ち落とし	3ミリ
カラーモード	CMYK
ラスタライズ効果	高解像度（300ppi）

ファイル新規

新規ドキュメント設定

新規ドキュメント設定の重要事項
イラストレーターCS5では、アートボードのサイズでPDFファイルが出力されます。データをアートボードにぴったり合わせて配置しておくことが大変重要です。（アートボードに仕上がりサイズが重なっている状態）
アートボードにオブジェクトを吸着させるには、オブジェクトを選択ツールで選択し、コマンドキー（command）を押しながらオブジェクトを移動し吸着させます。（CS5では通常アートボードには吸着しません）

アートボードとオブジェクトの位置が合った状態

アートボードとドキュメントの位置が正常

■裁ち落としが含まれた状態でPDFが作成されます
アートボードとドキュメントの位置同じ位置で書き出されたPDF

アートボードとオブジェクトの位置がズレている状態

アートボードとドキュメントの位置ズレ

■上画像の状態で書き出したPDF（ズレている）
アートボードとドキュメントの位置ズレて書き出されたPDF

●フォントに関する注意事項

使用中のフォントを確認します。
高解像度出力に適しているのは、Open Type、CID、欧文Type1フォントなどです。True Typeフォントは、埋め込みが許可されているフォント以外はアウトライン化します。

フォント検索

使用フォントの検索

●使用画像についての注意事項

PSD（Photoshop）、TIFF、EPS、AI（Illustratorのネイティブ形式）、PDFファイルを配置してください。
リンク画像の未更新の場合は、「リンクの更新」。リンク切れの場合は、「リンクを再設定」を行ってください。

画像がリンク状態（正常）
画像が埋め込み状態（正常）
画像がリンク切れ
リンク再設定
画像未更新
リンク更新

pdf/x-4作成　別名で保存

別名で保存

ファイル名は任意ですが、拡張子は「.pdf」となります。
書き出しのダイアログのフォーマットは「Adobe PDF（pdf）」を選択し、保存をクリックします。

Adobe PDFを保存：一般設定

一般設定

Adobe PDFプリセット：［PDF/X-4:2008(日本)］を選びます。
上記の選択すると自動で互換性のタグがAcrobat ５（PDF1.4）になります。

Adobe PDFを保存：圧縮設定

圧縮設定

画像：ダウンサンプル（バイキュービック法）450ppiを超える画像に対しては350ppiにダウンサンプルする。
圧縮：「ZIP」
テキストとラインアートの圧縮：チェックを入れる。
設定を変更すると［PDF/X-4:2008(日本)］(変更)となりますが問題はありません。

Adobe PDFを保存：トンボと裁ち落とし設定

トンボと裁ち落とし

トンボは不要です。
裁ち落としは、新規ドキュメント設定で3ミリに設定していますので、裁ち落としのチェックを入れるだけで3ミリになります。ここでアートボードより天地左右3ミリずつ大きなPDF/X-4ファイル［216ミリ（W）×303ミリ（H）］を指定したことになります。もし、トリムマークを付けている場合は、この数値を13ミリにするとトリムマーク付きのPDF/X-4ファイルが出来上がります。出力されるPDFファイルのサイズは［236ミリ（W）×323ミリ（H）］です。

以上の設定が終わったら、「PDFを保存」をクリックしPDFを作成します。
横216ミリ×縦303ミリのPDF/X-4ファイルが出来上がります。
裁ち落とし部分の外側に連絡事項などの記述を置いていても、書き出されるPDF/X-4ファイルには反映されませんので大変便利です。
アートボードに仕上がりサイズが重なっている状態でデータが作成されていないと、PDF/X-4ファイルもずれて出来上がりますので注意が必要です。

●PDFが作成できたら、入稿する前にAcrobatでプリフライト（検証）を行います。